top of page
Innovation Studio Okayama

デザインアプローチ

価値は、関係の中で育つ。

光と影、風や湿度、音や匂い、素材の手触り、窓から見える景色、そして、そこに置かれた一つのテーブル。 それらは単なる空間を構成する要素ではありません。 人の記憶や感情、体験と結びつき、人と人、人と自然、人と地域、人と時間をつなぐ「関係の起点」です。 Innovation Studioでは、デザインとは美しい形をつくることや、課題を解決することだけではなく、より良い関係性を育むことだと考えています。 人々の暮らしの中に対話が生まれ、記憶が積み重なり、地域や自然とのつながりが深まっていく。 そのための環境をデザインすることこそ、建築の本質であると私たちは考えています。 建物は、完成した瞬間に価値が決まるものではありません。 人が暮らし、季節が巡り、世代が受け継ぎ、新しい物語が紡がれていくことで、建築は社会の一部となり、やがて地域の文化となります。 その関係性の積み重ねが、新しい価値を生み出し、人や地域、社会の未来を育んでいく。私たちは、それこそがイノベーションであると信じています。 だから私たちは、建物という「モノ」を設計しているのではありません。 人と人、人と自然、人と地域、人と時間との関係を育み、人が何度でも立ち返りたくなる「関係の場」をデザインしています。 建築とは、空間をつくることではなく、関係を育むこと。 そして、未来へ受け継がれる文化を育てること。 それが、私たちInnovation Studioの考えるデザインです。 ここでは、Innovation Studioが最も大切にしている、イノベーションを生み出すための「関係性の建築」についてお話しします。 私たちが考える共創とは、単にクライアントの要望を設計に反映することではありません。 クライアント、利用者、地域、自然環境、素材、技術、そして建築家。それぞれが持つ異なる視点や経験を持ち寄り、対話と試行錯誤を重ねながら、まだ見えていない可能性をともに発見していくプロセスです。 そのために、私たちは次の6つの考え方を大切にしています。 共創 01|ユーザー起点のアプローチ すべての計画は、その空間を利用する人を理解することから始まります。 私たちは、利用者の要望や行動だけでなく、その背景にある感情、価値観、習慣、潜在的なニーズにも目を向けます。 利便性や快適性を確保することはもちろん、「その場所でどのように過ごしたいのか」「どのような体験や関係が生まれることを望んでいるのか」を利用者の視点から考えます。 形や機能を先に決めるのではなく、人の体験を起点として、目的にふさわしい空間のあり方を探ります。 共創 02|コミュニケーションと対話 建築のプロセスにおいて、対話は情報を確認するためだけのものではありません。 言葉を交わすことで、クライアント自身もまだ明確にできていなかった考えや、本当に大切にしたい価値が少しずつ見えてきます。 私たちは、クライアントや利用者との継続的な対話を重視し、ワークショップや参加型のセッションを通して、異なる立場の人々の意見や経験を集めます。 そこで生まれる意見の違いを排除するのではなく、新しい視点を発見するためのきっかけとして受け止めます。 建築家が答えを一方的に提示するのではなく、対話を通してともに問いを深め、より適切な答えを見つけていくことが、私たちの考える共創です。 共創 03|ユーザーエクスペリエンスの重視 空間の価値は、見た目の美しさだけでは決まりません。 実際にその場所を訪れ、歩き、座り、触れ、誰かと過ごすなかで、利用者が何を感じるかによって決まります。 私たちは、空間デザインには人のQOLを向上させる役割があると考えています。 快適性、使いやすさ、安全性、美しさに加え、光や風、音、匂い、素材の手触り、周囲の風景など、身体を通して感じる要素を丁寧に組み立てます。 そこにいる人の心身が満たされ、対話や活動、愛着が自然に生まれる体験を、クライアントとともにデザインします。 共創 04|問題解決とプロトタイピング 建築には、計画を進めるまで見えない問題や、図面だけでは判断できない課題が数多くあります。 私たちは、問題を早い段階で見つけ、検討するために、模型、素材サンプル、モックアップ、簡易的な実寸モデルなどを活用します。 アイデアを素早く目に見える形にすることで、寸法、使い勝手、身体感覚、素材の印象、光の入り方などを具体的に確認できます。 プロトタイプは、完成形を示すためのものではありません。 実際に見て、触れ、動かし、対話することで、新しい発見や問いを生み出すための媒体です。 つくりながら考え、試しながら修正する。 その繰り返しによって、より確かな解決策へと近づいていきます。 共創 05|ビジュアルコミュニケーション 建築や空間のイメージは、言葉だけでは十分に共有できません。 同じ「明るい空間」や「落ち着いた場所」という言葉でも、人によって思い描くものは異なります。 そこで私たちは、スケッチ、図面、模型、素材、写真、CG、プレゼンテーションなどを用いて、抽象的な考えを視覚化します。 視覚的な表現を共有することで、クライアントや利用者は、専門的な知識がなくても計画に参加し、自分の感覚や意見を伝えやすくなります。 ビジュアルコミュニケーションは、建築家が完成イメージを説明するためだけの手段ではなく、異なる立場の人々が同じ対象を見ながら考えるための、共通の言語です。 共創 06|反復と改善 優れた建築は、一度の提案で完成するものではありません。 最初のアイデアをもとに、検証し、意見を交わし、つくり直す。 その反復のなかで、計画は少しずつ本質に近づいていきます。 私たちは、クライアントや利用者からのフィードバックを受けながら、設計を繰り返し見直します。 単に要望を追加していくのではなく、何を残し、何を変え、何を手放すべきかをともに考えます。 この反復的なプロセスは、設計の精度を高めるだけではありません。 対話を重ねるなかで、プロジェクトに関わる人々の理解が深まり、その場所に対する共通の意識や愛着も育っていきます。 ここでご紹介した6つのプロセスは、単に美しい建築物をつくるための手法ではありません。 ユーザーの体験を起点に、異なる立場の人々が対話し、アイデアを目に見える形にし、検証と改善を重ねながら、より良い関係性を育てていくためのプロセスです。 そこでは、クライアントや利用者は、建築家から完成品を受け取るだけの存在ではありません。 建築家とともに問いを立て、その場所の価値を発見し、未来の使われ方を考える共創者です。 また、共創する相手は人だけではありません。 その土地の自然や気候、すでに存在する建物、地域に蓄積された記憶、素材の性質や職人の技術もまた、設計に影響を与える大切な存在です。 私たちは、それらの声に耳を澄ませ、互いの関係を丁寧につなぎ直していきます。 そうして生まれる建築は、完成した瞬間だけ美しいものではなく、使われ、変化し、受け継がれるなかで価値を深めていきます。 建築家とクライアント、利用者、地域、自然、素材が、それぞれの声を保ちながらともに考え、つくり、育てていく。 その過程から生まれる新しい関係性こそが、これまでになかった価値を生み、社会や未来を動かすイノベーションにつながると、私たちは考えています。

© 2023 Innovation Studio Okayama 

東京スタジオ:183-0055 東京都府中市府中町1-10-7
岡山スタジオ
:718-0012 岡山県新見市唐松1527
Tel:090-2869-9008

  • Instagram
  • Facebook
  • X
矢印
bottom of page